前回のお話の続きです。
前回は「アイスブレイク」をきっかけに関係を一気にお客様との緊張感を解きほぐす具体的な会話例をお話ししました。
今日は、その次の段階。ラポールを築くためのSTEPです。
ラポールとは
ビジネスシーンだけではなく、どのような人間関係においても大事なのは「質の良いコミュニケーション」です。
その鍵となるのが、ラポールの形成です。
ラポールというのは、もともと心理学用語で相互の信頼関係を意味します。
どのような場面でも初対面では少なからず人は警戒心を持っています。警戒心のまま話をすすめると思うような結果はついてきません。ラポールが形成されていると次のステップに進むにも話をスムーズに進めることができるのです。
では具体的な方法です。
テクニック以前に第一印象を見直す
まず、テクニックの前に確認して欲しいことがあります。
多くの人はテクニックに走りますが・・・・・
その前に見直すのは与えている印象
(自分の印象)
・見た目に清潔感はあるか
・香水、メイクは濃すぎないか(地味すぎないか)
(店舗)
・お店に入りやすいかどうか
・スタッフ同士が私語をして外から見ていて印象が悪くないか
・清潔感があるか
これらは、入社するとまず最初に口を酸っぱくして言われることです。
ですが残念ながらこの印象の部分で躓いている店舗が多いのも事実です。出来ているのはミステリーショッパーが入る時か、言われた時のみになってしまうという人も少なくはありません。
人は、押し付けられたり、〇〇をしてはいけないと言われると「やらされている」という思いが強くなり本来のなぜそうするのが得策なのかを考えなくなるからです。
一流のセールスや営業は第一印象がどれだけ重要かをわかっているために、やはり一目見ただけでもオーラを感じることができます。
実は本来のラポールとは理屈ではなく生理的なものに近い考え方なのです。
第一印象で違和感を与え、損をしないためにも第一印象を見直しましょう。
共通項の話題を探す
最初の会話のネタに困る人がとても多いのですが、まずは共通項を探してみましょう。
出身地、共通の趣味、共通の好み・・・・・
人は、共通項があると安心感を覚え一気に心理的距離が近くなります。
皆さんもこのような経験はありませんか?
知らない人ばかりの場所で、同郷の人を見つけると嬉しくなる・・・
など何か共通するものを見つけると親近感がわくのです。
例えば言葉から、関西弁だと感じたら「ご出身は関西なのですか?」「私も関西出身です」などと共通項を見つける質問をします。
実は、質問すること以外で簡単に共通項を作ることが出来ます。
共通項を作り出す言葉
お召し物を見て「今日お召しのブルーのネクタイとても素敵ですね。私もこのようなブルーが大好きです」と、「私も」と言うことで自ら共通項を作り出すのです。
この場合、本当にブルーがお好きかどうかは問題ではありません。
もしそんなに好きな色ではないと言うことであれば、「そうでしたか」と笑えば場の空気も和みます。
場の空気を和ませ、心の距離を縮めることが目的です。
また、商談、営業の場合はお会いする前に先にリサーチしておくのは必須です。その時点で話題として避けるテーマ、ご趣味、分かるものは事前準備として集めておきましょう。
相手の得意なネタで会話する
人は自分が得意なことや、教えたいと思うことであれば口が滑らかになるものです。
一流のセールスは、お客様に話してもらうための話術が優れています。
相手が得意とする話題を考えてみましょう
・業界のネタ
・相手の興味のあること
ここで注意して観察していただきたいのが
お仕事ネタ/プライベートネタ
どちらが心地よさそうにお話しされているかということです。
人によっては休日に何しているか、趣味が何か、家族についてなどお話しされること
または、お仕事のネタを嫌がられる場合もあるからです。
どちらにしても大事なのはお客様が得意とされているネタに話を振っていくということです。
もし、その感覚を掴むのが苦手なら一度自分だったらどうかを考えてみるといいでしょう。
自分が初対面の相手と距離を縮めることができるのはどんな時か
相手がどんな会話をしてくれたら自分なら心を開けるか
本題に入る前に、お客様に安心感を与え
お客様との距離を縮め、信頼関係を築いていきましょう!
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