日本女性は、とても真面目で優秀な人が多いです。なのに「自信がない」症候群の人が多いのも事実。
これだけ努力家で真面目なら胸張って生きても良いはずです。
いったい何が足りないのでしょうか。何が原因なのでしょうか。
私は、長年女性の世界で生きてきました。そのような中でいつも感じていたこと。多くの女性はどのステージでも問題を抱えているということです。そして能力もポテンシャルも高いはずの女性たちが潰れていく姿も見てきました。
私自身、独立したのは女性の社会を変えたいという思いの強さの表れでもありました。
今「女性活躍推進」を掲げる企業も多いです。政府も女性の活躍を後押ししてくれています。実際、管理職の女性が多い企業も見てきましたが、どこか自分を犠牲にしている女性が多いのも事実。本当の意味での自由度はまだまだ日本の社会は追いついていません。
結婚、妊娠、出産、子育て。そしてその次は介護。どの年齢のステージでも次から次に問題は降り掛かってくるのです。自分の気持ちや体力だけの問題ではなくなります。とても幸せなことなのにどこか後ろめたさを感じたり、自分を犠牲にして「輝いているはずの女性社会」で生きているのです。降りかからない問題はないと考えると、それに折れない幸せを感じる強い軸が必要です。
第三者から見て輝いているはずの女性もどこか自分のキャリアに自信を持てず、モヤモヤしているのです。
■謙虚さは美徳なのか
日本は傲慢は悪徳、謙虚こそ美徳だという考えがあります。これは日本らしい奥ゆかしさです。
しかし、時に行き過ぎた「謙虚さ」、間違った「謙虚さ」は自分への毒になることがあります。
果たして謙虚は美徳なのでしょうか。
「謙虚」の裏側にはごまかしがひそんでいることがあります。
「謙虚」でいることのほうがずっと楽なのです。
自分の意見を言わず、思いを伝えず、我慢をする。
我慢をすることが偉いという教えのもと育ってきた人もいるでしょう。しかし「我慢」はだれだって出来ることなのです。自分の思いを言わず、息を潜めることは謙虚ではありません。
■日本女性はモヤモヤが好きなのか
多くの女性にお会いしてきて感じるのはモヤモヤ女性の人口の多さです。実際私自身も過去はこのモヤモヤ女性だったので気持ちは良くわかります。今の自分に不満があるわけではない。でもこのままじゃ幸せじゃない気がする。一歩踏み出す勇気を出すくらいなら現状維持でもいいような気がする。つまり何に対して不満なのか、何に対して不安なのか分からないのです。
私は、今多くの女性にお会いする中で自分の思いを言語化するということを伝えています。何に対して自分が不安に感じているかがわからないのは、自分について考えたことがないからです。職場のこと、部下のこと、そして子供のこと・・・・周りのことは精一杯考えるのに自分のことは深く知ろうとしない。自分のことがわからないのは、自分に対しての時間をかけていないだけなのです。
自分の考えをアウトプットする練習をしてもらっていますが、これは自身の思考が可視化されることにより、気付くことが多いのです。そして感情を言葉にするということがいかに今まで出来ていなかったことに気付くはずです。
圧倒的にインプットよりもアウトプットが欠けている女性が多いのです。
■自信のない女性たち
謙虚さ、自分の思いを言語化出来ないのも「自信」が持てないからだと感じます。
「伝える努力」以前の問題です。
胸を張って生きていけば良い女性でさえも「私なんて」という言葉を口にし多くのチャンスを自ら逃しています。
自信は「自信がない」と自分が思い込めばどんどん脳はそのように認識し、表情からも自信のなさが伺えるようになってしまいます。
「自信」はどうしたら持てますか?
と多くの女性によく聞かれます。
本来、自信というものは「自分はここまでやったから大丈夫だ」というもと自分を信用することです。
しかしこれが出来ない多くの女性に必要なのは、「自信を持つ」と覚悟を決めることです。
自分が覚悟を決めてしまうのです。一種の暗示です。
自分が決めない限り、心優しい日本女性は「謙虚さ」で自分の可能性に蓋をしてしまいます。
ビジネスの場においては特に「自信」は大事です。
「自信」を見せる=魅せることも時には必要です。
■比較対象を間違えない
自信のない女性の多くは、人と比べては劣等感を持ちどれだけ優れていても「自分はまだまだ」と落ち込んでしまう特徴があります。人との比較は、キリがありません。
比べるべき相手は過去の自分のみです。昨日の自分です。
ついつい比較してしまいそうになれば、その時は気持ちのコントロールを自分にかけるのです。
「比較する必要が本当にあるのか」と冷静に一回一回立ち止まって心を修正していきます。
そうやって自分の感情のコントロール術を覚えていくのです。
本当の意味でもっと自分に興味を持ちましょう。自分が成長するには何が必要か、自分が幸せを感じるのは何なのか、ご自愛するのです。
■ロールモデルは多数で良い
身近に憧れのロールモデルを作ることを私はおすすめをしています。しかし、「あの人」になる必要はないのです。憧れの人を多数集めて、それぞれの良いところをエッセンスとして吸収しOnly Oneのあなただけのロールモデルを作りましょう。そしてあなた自身がいつの日か多くの女性のロールモデルとなるような生き方をすると誓ってください。
ここに謙虚さは不要です。
本当の強さは去勢をはることでも、自分を犠牲にすることでも、人から見て輝いている人生を歩むことでもありません。
これからの時代、どんどん女性が、女性らしく美しく強く生きていくことを願って。